摂食障害

拒食や過食といった神経性の摂食障害は栄養素対策だけでは解決できません。
心身両面からのケアが大切です。


摂食障害の症状

心的要因と異常な食行動

拒食症や過食症と呼ばれる摂食障害は、長期的に食欲のバランスが崩れてしまう心の病気です。

特に思春期の女性に多く見られます。

拒食症

拒食症(神経性食欲不振症)は、食べる量が激減し、極端に痩せてしまう病気です。

本人は自覚しておらず、どんどん体重を減らしていき、様々な症状が現れます。

生理が止まる他、低栄養による低血圧や低血糖、血小板減少、筋力の低下、頭髪が抜ける、不妊などが見られます。

重症化すると、極度の低栄養による感染症や不整脈を起こし死にいたる場合もあります。

また、BMIが17を下回ると、女性ホルモンの分泌が激減するため、将来的に骨粗鬆症につながる恐れがあります。

神経性食欲不振症(拒食症)の診断基準

A.標準体重の85%しか体重がなく、それ以上体重が増えることを拒否している。

B.体重が減少しているときでも、体重が増えること、肥満することを恐れている。

C.他人から見ればとても痩せているのに、自分で自分が痩せているとは思えず、
 痩せすぎていることの重大さにも気づいていない。

D.女性の場合、月経が3周期以上止まっている

過食症

過食症(神経性大食症)は、食欲を抑えられず、発作的にむちゃ食いを繰り返す病気です。

過食した後には意図的に吐いたり、下剤・利尿剤を使用したりして食べたものを外に出してしまいます。

過食嘔吐により、胃液が歯のエナメル質を溶かして虫歯になったり、歯が脱落することもあります。

過食嘔吐や下剤の乱用による合併症として、唾液腺炎や低カリウム血症、不整脈、低血糖、低血圧、全身倦怠感、肝機能障害があります。

カリウム血症になると、心臓を動かすために必要なカリウムが不足し、突然死に陥るケースもあります。

うつ病やパニック障害などの不安性障害やアルコールの乱用や人格障害などの精神症状を合併することもあります。

また、最悪の場合自己嫌悪から自殺を図る事もあります。

拒食と過食は正反対のようですが、心理的に共通する部分も多く、拒食から過食へ移行する場合も少なくありません。

神経性大食症(過食症)の診断基準

A.むちゃ食い(限られた時間内に、とてつもない量の食べ物を食べてしまい、しかも
 その間に食べることを制御できず、食べた量の把握もできない)を繰り返す。

B.体重の増加を防ぐため、不適切な代償行為(自己誘発性嘔吐、下剤、利尿剤、浣腸、
 その他の薬剤の使用、絶食、過剰な運動など)を繰り返す。

C.むちゃ食いや不適切な代償行動がすくなくとも3ヶ月の間、週2回はつづいている。

D.自分に対する評価が、体重や体型の変化に過剰に左右される

病型分類は、主に2種類ある

排出型:太らない為の不適切な代償行為(自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤・浣腸の誤った使用)を定期的にするタイプ。

非排出型:絶食や過剰な運動など、排出以外の不適切な代償行為を行なったことがあるが、定期的な自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤・浣腸等の誤った使用はしないタイプ。


摂食障害の要因・原因

心理的要因

近頃の若い女性は、実際は痩せ~標準体重であるにも関わらず、太っていると思い込む傾向がみられます。

太っていることへの恐怖心が引き金となって、極端なダイエットやその反動で起こる過食嘔吐などの異常な食行動につながります。

摂食障害は、太ることへの恐怖心に加え、本人の生まれ持った性格、家庭環境、学校環境など、様々な心的要因が関わっている複雑な病気です。

現実の体重が普通またはやせなのに太っていると評価する人の割合

年齢普通なのに太っていると評価やせているのに太っていると評価
男性(%)女性(%)男性(%)女性(%)
15~19(歳)21.356.16.010.4
20~29(歳)27.351.12.14.6
30~39(歳)35.851.03.82.4
40~49(歳)34.951.00.00
50~59(歳)27.251.00.00
60~69(歳)23.844.50.02.9
70以上(歳)14.024.00.00


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