心不全

心不全は、心臓のポンプ機能が弱って全身に必要な量の血液を送れなくなった状態です。
心不全は病名ではなく、心臓が最終的に至る症候群と言えます。

かつて心不全は、死因がはっきりしない場合に死亡診断書によく記載されていました。
しかし、死亡に当たっては心臓が停止するわけですから、その直前では誰でも心不全であったと言うことができます。
そんな曖昧な部分もあって、近年では死因としての心不全は大きく減りました。

心不全を大別すると、急激に心臓のポンプ機能が低下する急性心不全高血圧や弁膜症などで徐々に発生悪化する慢性心不全に分けられます。

心不全の原因症状

急性心不全を起こす原因は、急性の心筋梗塞が多く、慢性の心不全高血圧や弁膜症などが原因となります。
慢性心不全の人であっても、いきなり急性心不全を起こすことがあるので注意が必要です。

心不全は、発症する場所によって、左心不全と右心不全に分けられます。
心不全は、心臓の左心室の機能が低下するもので、肺にうっ血が起こり、咳や息切れ、呼吸困難が起こります。

右心室の機能が低下する右心不全は、大動脈がうっ血し静脈の圧力が上昇して肝臓の腫れや腹水、足のむくみなどが特徴的な症状です。

心不全の症状

  1. 肺がうっ血して息切れや呼吸困難を起こす。
  2. 心臓が大きくなる(心拡大)。
  3. 腎臓の血流が減るため尿の量が減り、体全体に水分が溜まって体重が増える。
  4. 胃腸の粘膜や肝臓もむくみ、食欲がなくなる。
  5. すねや足の甲がむくむ。


心不全の治療

心不全の治療は重症度にあわせて行われます。
まずは心臓のポンプ機能を回復させるための薬やむくみをとるための利尿剤を使ったり、塩分制限など生活習慣を改めたりすることが行われます。

また、心不全のさまざまな原因に対処するための、外科手術も検討されます。

心不全の重症度分類

心不全の重症度分類は、NYHA(New York Heart Association)のものがよく使われています。
重症度のⅣ度になった心不全患者は2年以内に50%が亡くなると言われ、Ⅲ度でも、一度Ⅳ度を経験している患者の5年生存率は、約50%と言われています。

I度(無症候性)

心臓に何らかの病気はあるが、日常生活において、疲れなど支障をきたすことはない。

II度(軽症)

安静時および軽い運動や作業時には症状は出ないが、走るなどしたときに疲労感や動悸を感じる。

III度(中等症~重症)

安静時には症状が出ないが、歩くなどの軽い労作でも疲労感や動悸、息切れを感じる。

IV度(難治性)

安静時にも心不全の症状が起き、労作によって症状が悪化してしまう。



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